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不動産売却時に気をつけたいこと | 契約不適合責任

不動産を売却するに際しても、

細心の注意が必要です。

 

購入時は比較的細かいところまで気にされる方が多いですけど、

売却時にも同様に注意しないと、

あとあとトラブルに巻き込まれます。

 

2020年4月には新民法が施行されます。

これまで、瑕疵担保責任と言っていましたが、

 

今後は、

「契約不適合責任」といい、

契約で定められている目的物を引き渡す義務を負うことになります。

 

 

これから不動産を売却される方も、

購入を検討されてる方にも、

 

判例をわかりやすく解説し、

それぞれの不動産売買契約時における

参考になれば幸いです。

 

 

浸水被害が、「隠れたる瑕疵」には当たらないとされた事例

不動産投資目的で購入した物件。

1階部分が半分地下になっている物件です。

この半地下式の部分の排水不具合(瑕疵)にて、

浸水が発生し、入居者が相次いで退去。

 

売主は重要事項説明において

過去浸水被害が発生した事等を説明。

「隠れたる瑕疵」にはあたらないと主張。


買主の損害賠償請求が、

売主の主張を認め棄却されました。

(東京地裁 平成28年12月8日判決 棄却 ウエストロー・ジャパン)

 

 

概要

買主(田中さん:仮名)は宅建業者である売主より、

土地及び建物を4740万円で購入しました。

このとき平成25年10月です。

 

田中さんはこの不動産に入居者を募集します。


平成26年1月、Aさんが入居されます。

半年後の7月に浸水被害が発生。

その三ヶ月後、入居後で言えば九ヶ月後、

Aさんは退去されました。

 

すぐさま

平成26年10月にこんどはBさんが入居しました。

平成27年5月と同年9月に浸水被害が発生!

 

一度は耐えたBさんですが、

二度目には耐えかねて

二ヶ月後の平成27年11月に退去。

 

 

購入から2年2ヶ月後の、

平成27年12月

売主業者はユニットバスを解体し調査をします。

 

しかし原因不明。

経過観察したかったのか、

浴槽の再設置はせず。

 

田中さんは、この物件を手放します。

平成28年5月に、5040万円で売却しました。

 

 

 


田中さんは売主業者に対して

以下の主張をしました。

 

1.本件建物に排水ポンプが

設置されていない瑕疵があり、

そのため購入後3回の浸水事故が発生し

借主が退去することとなった。

 

2.浸水調査のためユニットバスを

解体して退去したが、

以降浴槽を取り外した状態で放置した

ことは不法行為に当たる。

 

ということで、

5か月半分の賃料に相当する

158万円余の損害賠償を求めて

訴訟を提起しました。

 

これを受けて

売主業者は、

以下の主張をしました。

 

1.本件建物の浸水事故は、

異常な降雨量の局地的集中豪雨によるもの。

本件建物の瑕疵ではない

 

2.排水ポンプは、

地下排水設備に流入した雨水等を

前面道路の公共排水設備へ流す補助機能を有するものに過ぎない。

 

通常の排水能力の限界を上回るような

局地的集中豪雨に対応することとは別次元。

 

3-1.売買契約前に局地的集中豪雨により

浸水被害が発生したため、

売主業者は排水逆流防止弁を追加設置していた。


3-2.田中さんにそれらの事情を説明もしている。

またそのことを前提として

売り出し価格より1240万円減額して売却した。

 

3-1と3-2のことから、
浸水被害が生じたとしても、

田中さんと損害賠償責任を負わない旨の合意があった


4.田中さんが主張する浴槽の放置については、

修復工事をしようとしたが、

田中さんの妨害工事によってできなくなった。

 

 

判決の要旨 田中さんの請求棄却

1.局地的集中豪雨の発生直後に

本件建物に浸水被害が発生する原因については、

田中さんの主張・立証を総合しても明らかではない。

 

なぜかというと、

前面道路より下がった半地下状の1階部分を有する建物であること、

近隣の建物に同様に被害が生じていないこと、

 

などから、

専門機関の調査によっても排水ポンプの排水能力と

降雨量との関係が不明。

 

直ちに排水ポンプの不設置をもって瑕疵と

断ずることは出来ない。

 

2.担保責任を負わない旨の合意があったか?

また、これが「隠れた」瑕疵に該当するか?

 

2-1.平成25年3月に竣工

当初5980万円で売りに出していた

 

2-2.本件売買前に局地的集中豪雨が発生。

浸水被害が生じた。

対策として本件建物に排水逆流防止弁を

追加的に設置した。

 

2-3.重要事項説明書に

前記浸水被害に関する事情等を比較的詳細に記載。

口頭でも同内容の説明をした。

 

さらに、代金額を1240万円値引き。

これらのことから、

局地的集中豪雨の際には浸水被害が生じ得る物件

であることを十分認識していたと考えられる。

 

なので、

「浸水被害が生じてもYは損害賠償責任を負わない」

とする旨の重要な合意が書面化されていないけど、

田中さんは

局地的集中豪雨の際には本件建物に

浸水被害が生じ得る物件であることを

十分認識していた考えられる。

 

仮に浸水被害が建物の瑕疵によるものであっても、

少なくと「隠れた」瑕疵があった、

とは言えない。

 


3.売主業者は、浸水原因の調査のみならず

浴槽の再設置を含む本件建物の復旧工事の実施について

誠実に取り組んでいた。

 

「取り外した浴槽等を放置した」と

主張を認めるに足りる証拠がない。



1~3を理由に、

田中さんの主張にはどれも、

理由がないので「棄却」

 

売却する側は問題があれば、

正直にお伝えしましょう。

賃貸でも同じです。

 

また、購入する側も、

想定される問題はあらかじめ

確認して購入するようにしましょう。

 

参考:RETIO 2018.10 No.111 最近の判例から「浸水被害と瑕疵担保責任」

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田辺領平 LINEで相談できます
観光地域経済研究員
賃貸不動産経営管理士、宅地建物取引士

和歌山県を中心に活動。
加太、雑賀崎、田野など海の見える物件や、
山の物件などの積極的活用方法研究が得意。
自分で出来るDIYの研究と指導も行っている。

 

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